サウンドはあらゆる映画に欠かせない柱であり、「マフィア」シリーズの上質かつインタラクティブな物語では一層その重要さが増します。Hangar 13の開発陣は、シリーズの作品を重ねるごとにビジュアルの忠実度、時代描写のリアルさ、惹きつけて離さないストーリーテリングの水準を高めることを目指しており、それは『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』のサウンドデザインでも変わりません。
時代を反映するサウンドエフェクト
開発者日記#4の動画でシニアサウンドデザイナーのパヴェル・スメリーが語っているように、『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』の銃器の音は、引き金を一回引くだけで「ストーリーが一変する」というアイデアを強調するようデザインされました。これらの武器の正確な描写と、弾丸一発に込められたドラマの表現のバランスを取るために、チームは当時の武器の音を探し、発砲し、録音したうえで、ハリウッド映画を参考にしてパンチの効いた銃撃を演出しました。
ゲーム内の車両についても同じ哲学で荒々しい音を再現しました。当時は排気マフラーがなかったため、銃器にも似た爆音でした。チームは貴重な20世紀初頭の自動車を探し出し、それらが実走する音を丁寧に収録しました。エグゼクティブプロデューサーのデビン・ヒッチは語ります。「オーディオディレクターがマイクを持って車の後ろに乗り出しながら、チェコ共和国の裏道を走りました」
シチリアの音風景を捉える
1900年代シチリアそのものの音を忠実に再現するために細心の注意を払ったことも、リアリティに対するチームの姿勢を表しています。例えば、本作のサウンドトラックでは、「マフィア」シリーズで常に中核を担ってきた壮大なオーケストラアレンジに加え、シチリアの伝統的な楽器や民謡のメロディといった本格的なタッチを重ねています。歌を口ずさむ労働者やストリートミュージシャンなど、音楽に関わるNPCといった装飾的な要素も音の豊かさを加え、プレイヤーをゲームの世界観に引き込みます。
ヒッチは言います。「特にサン・チェレステにいるときは、街の路地裏に音楽が響いてくるなかを歩き回っていると、まるで違う時代と場所に来たように感じられます」。アソシエイトデザインディレクターのジョシュ・ザミットも、こうしたタッチの重要性について同意します。「歴史的なディテールにこれだけ注意しているので、これらの音が正確であるというのが絶対条件です。シーンに合わない音を聞けば、プレイヤーはその体験から引き離されてしまいます」。こうした空間の音は、サウンドトラックと自然に調和するよう注意深く調整されており、不協和音を生むことなく豊かな効果を生み出しています。
包括的かつ多様にして忠実な音を表現するため、Hangar 13はシチリアの開発スタジオStormind Gamesと協力して、より世界観に浸れるシチリア語を含むボイスラインのほか、自然な音景の数々を収録しました。両スタジオが共同作業したことで、都会の市場の喧騒から長閑な海岸線の動物まで、それぞれのロケーションに音の個性があります。
サウンドやビジュアル、ゲームプレイ、物語など、『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』のあらゆるレイヤーにおいてリアルさをどこまでも追求しました。これは「マフィア」シリーズとその全体的な作風の証明でもあります。この唯一無二な犯罪ドラマを新たなレベルに引き上げたそのアプローチをご自身の耳でご体験ください。『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は2025年8月8日(金)発売予定です。PlayStation 5、Xbox Series X|S、PC(Steam)で予約および事前購入を受け付けています。





