『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』のように映画さながらのリアルなゲーム制作において、演技をしっかりとキャプチャすることはただ重要なだけでなく生命線であると言えます。そこでHangar 13のチームは、古典的なマフィア映画を撮影する映画監督と同じように、細心の注意をもって制作に臨みました。開発チームの数十年にわたるストーリーテリングとゲーム開発の経験を結集させた『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は、シリーズ過去作にも増して、このジャンルを代表する力強い犯罪ドラマとなっています。
ファミリーのキャスティング
もちろん、演技をキャプチャする前に、役に適任の俳優を見つけるところから始めました。ゲームディレクターのアレックス・コックスが上の「開発者日記」動画で語っているように、ゲームの中心キャラクターたちは "見た瞬間にスクリーンから飛び出してきた" のです。
エンツォの容姿のモデルとなり演技を担当した俳優のリッカルド・フラスカリは、明らかに際立っていました。プリプロダクションの段階で開発者らが思い描いていたのは、もっと世間知らずな主人公であり、少し違いがあったとはいえ見事でした。このようなクリエイティブなコラボレーションが素材をより豊かなものに変えていき、チームはすぐに北カリフォルニアとチェコ共和国の2Kパフォーマンスキャプチャステージでの撮影を始める準備が整いました。

『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』の制作中、Hangar 13がプレイヤーやNPCの動きなどゲームのシステム的なアニメーションのほか、台詞のない演技の多くをキャプチャしたのはチェコ・ブルノにあるステージでした。カットシーンやその他の台詞のあるストーリー要素には、カリフォルニア州ペタルーマのステージを使用しました。
ステージに立つ
頭から爪先までモーションキャプチャスーツを装着し、空っぽの舞台で演技をするという困難にもかかわらず、俳優たちはみな銀幕級の演技を披露してくれました。エンツォの物語に込められた人間性と残虐性を鋭く浮き彫りにしています。小道具や高度なモーションキャプチャ技術、そして同じく才能ある監督やクルーの力により、キャストは通常の舞台や映画のセットで演じるように物語に命を吹き込んでくれました。
アソシエイトデザインディレクターのジョシュ・ザミットは振り返ります。「俳優を起用するとき、彼らの表情の細部まで捉えることができるかどうか不安でした。でも、それは確かに実現したのです。チームが一丸となり、これまでのタイトルよりもはるかに多くのニュアンスを演技から捉えるという素晴らしい働きをしてくれました」

エグゼクティブプロデューサーのデビン・ヒッチは、その繊細な表現に誇りを持っています。「画面に映し出されるもの全てがまるで本物のように信じられます。それぞれのシーンのあらゆる一瞬を感じることができ、表情もとにかく緻密です。「マフィア」過去作では見たことのないような演技が実現しています」
コックスが言うように、役者同士が生み出した化学反応は「見ていて素晴らしい」もので、今夏に本作が皆さまの手元に届く頃には、ハリウッド級の演技をたっぷりと満喫していただけることでしょう。『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は、2025年8月8日(金)にPlayStation 5、Xbox Series X|S、PC(Steam)で発売予定です。現在、予約および事前購入を受付中です。「開発者日記」動画最終回となる次回は、この映画さながらのシチリア物語の制作過程をさらに深く掘り下げます。どうぞご期待ください。